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皆さん、こんにちは。今日は男子ラクロス部の入部式にお招きいただき、ありがとうございます。そして、新入部員の皆さん、男子ラクロス部への入部おめでとうございます。
わたしは、学校法人明治学院の学院牧師をしている北川 善也(よしや)と申します。皆さんは、「学院牧師」という働きが明治学院にあることを知っていましたか?学院牧師は、大学各学部の入学式や卒業式などの式典の時には、必ず黒いガウンを着て講壇の上にいます。そして、式典の中でお祈りや聖書朗読などを担当します。
それから、チャペルアワーという、授業期間中の月曜日から金曜日、13時から13時20分まで行われている大学礼拝で聖書のお話をします。わたしは、基本的に毎週月曜日は横浜で、毎週金曜日は白金でお話をしています。特に、横浜で月曜日に行われるチャペルアワーは、この6月から「アスリートデイ」として、多くの運動部が休みである月曜日に、運動部に所属している学生向けのプログラムを始めました。具体的には、先週一週間を振り返りながらリセットし、新しい一週間に期待をもってリスタートするため、聖書の言葉に耳を傾け、黙想の時を過ごすという内容です。この「アスリートデイ」には、ぜひ男子ラクロス部の皆さんにも積極的に参加してもらいたいです。
わたしは、明治学院東村山高校を卒業して、明治学院大学経済学部経済学科に進みました。入学は1984年ですから、今から39年前のことです。わたしは、1年から4年までの学生生活を全部白金で過ごす最後の学年でした。そして、わたしが入学した翌年の1985年に、この横浜キャンパスが開校しました。
わたしは、体育会アメリカンフットボール部に入部しました。わたしを含めた同期のほとんどが高校時代は別の競技をやっていてアメフトの初心者ばかりでした。おまけに、わたしが入部した当時の部員数は、4年生が3人、3年生が1人、2年生が6人、そして自分たちの代が9人という状況でした。アメフトは11人で行いますが、攻守が完全に入れ替わり、キッキングなどのスペシャルチームも必要な競技なので、どんなに少なくても30人以上は必要です。それなのに、全学年合わせてもその半分くらいしかいなかったんです。ですから、いつもギリギリの状態で試合をしていました。でも、横浜キャンパスの開校を機に積極的なリクルート活動を始めたこともあって、部員数は急激に増えていきました。それに伴って、それまでは2部リーグの常連チームでしたが、だんだん強くなり、わたしが4年生の時、2部リーグで全勝優勝し、1部リーグ昇格戦に勝って、アメフト部を1部に昇格させて学生生活を終えられたことは最高の思い出です。
また、わたしは4年生の時、主務の役職に就き、大学内外との渉外の仕事や合宿手配などの雑務を担当しました。このような仕事をさせてもらった経験は、就職してからとても役に立ちました。ただ、アメフトにのめり込み過ぎて留年し、5年間大学生活を送りました。皆さん、これは決して真似しないでください(笑)。
さて、わたしは大学卒業後、化粧品会社の資生堂に就職し、埼玉東支店を皮切りに、名古屋支店、仙台支店で12年間営業の仕事をしました。仙台支店に着任してすぐ、いろいろ考えるところがあり、会社を辞めて牧師になることにしました。牧師になるための神学校に入学して4年間勉強し、卒業後は東京の教会で2年間、次に京都の教会で10年間牧師の仕事をしました。そして、2017年から明治学院の学院牧師として着任し、今年で6年目になります。
6年過ぎてようやく通常の仕事以外のことにも手を付けられる感じになってきたので、今年度から自分の学生時代の経験を生かして、大学の課外活動に関わる働きができないかと模索していました。そんな中、大学の村田学長からヒントをいただき、「スポーツ強化プロジェクト」に指定されている運動部の練習前や試合前に心を静め、集中力やチームの一体感を高めるためのお祈りをする活動に取り組むこととしました。
わたしは、ラクロスに関してはずぶの素人ですが、ネットの情報から、ラクロスはもともと北米の先住民たちが自分たちの神とのつながりを深める儀式の一環として行ったり、部族間の争いを平和的に解決するために用いたりしていたスポーツであるということを知りました。そして、今でもインディアンたちがラクロスを行う際には、試合前に必ず清めの儀式が行われると書いてありました。こういった経緯からも、わたしはラクロスとお祈りは大変相性がよいのではないかと思っています。
最後に、わたしはアメフト経験者なのでアメフト関係の話になってしまいますが、日本に最初にアメフトを紹介したポール・ラッシュという人の言葉を紹介させてください。この人は、立教大学の教授も務めたキリスト教の宣教師ですが、日本の学生たちにアメフトを教える際、このようなことを言いました。「もしキリストの名のもとに何かしようと思ったら、人々が目標として真似のできる本物を示せ。しかもそれは一流のものでなければならない」。聖書にも次のような言葉があります。「兄弟たち、すべて真実なこと、すべて気高いこと、すべて正しいこと、すべて清いこと、すべて愛すべきこと、すべて名誉なことを、また、徳や称賛に値することがあれば、それを心に留めなさい」(新約聖書・フィリピの信徒への手紙4章8節)。ポール・ラッシュの言葉、そして、この聖書の言葉は、皆さんにもぜひ心に留めてほしいと思います。男子ラクロスは激しいコンタクトスポーツですが、いつも紳士らしく品位をもってプレーしてください。対戦相手をリスペクトし、試合終了後には結果に関わらず、互いにたたえ合える選手になってください。また、普段の生活においても、明治学院大学体育会・男子ラクロス部の一員として、誇り高く行動してほしいと思います。
男子ラクロス部は、明治学院大学体育会の中でも10団体に限定された「スポーツ強化プロジェクト」の指定クラブです。そういう意味でも、学生や教職員、卒業生やご家族の皆さんたちから大変注目されています。このように注目されているということをネガティブに捉えず、そのようなクラブに所属しているというプライドを高くもって、充実した学生生活を送っていただければと思います。
皆さんの歩みの上に神さまの恵みと祝福が豊かにありますようお祈りいたします。